ポーランドのクリスマスの過ごし方!作る伝統料理についても紹介

もうすぐクリスマスですね。
キリスト教のお祭りですから、ヨーロッパではクリスマスは特別なお休みです。
日本とは違うヨーロッパのクリスマス、興味のある方も多いのではないでしょうか?
私は2年ほど、カトリック教徒の多いポーランドに住んでいました。
彼らのクリスマスは、イブから3日間。とにかく、びっくりするほど食べて、飲んで過ごします。
特にクリスマスイブのディナーは、数日前から準備を始めて、本当にたくさん作ります。
珍しいのは、数日前に生きたままの鯉を買ってきて、バスタブの中でしばらく泳がせ、
泥臭さをとった後に唐揚げにするメイン料理。ほぼどこの家庭でもこの料理を出すようです。
このブログでは、私が招いていただいた二人の友人宅でのクリスマスの体験といただいたディナーを全てご紹介します!

ポーランドのクリスマスの過ごし方

ポーランドのクリスマスは24日から26日まで

ポーランドでは、この3日間を、食べて飲んでとゆっくり過ごしますが、
特に、24日のクリスマスイブがどうやらとても重要なようです。
伝統的に、ディナーでは肉を使わず、ニシン、コイなどの魚を食べます。

どこの国でも、クリスマス=ターキーやチキンの丸焼きというイメージがあったので、
肉を食べるもんだと思ってたので、意外でしたが、
カトリックは、クリスマスイブは肉食が禁止されているのだそうです。
そんなわけで、
クリスマス前になると、スーパーなどの前で、生きたままのコイを売っています。

伝統的には、クリスマスイブのディナーは、12皿と決まっています。

とはいえ、現在は6皿くらいにする家庭も多いとか。
この日から新しい時代が始まるということで12ヶ月を意味するとも言われているし、12使徒を表しているとも言います。
また必ず、クリスマスを過ごすことができない人がいつでも来られるようにと、
一人分の席を空けておきます。実際に、知らない人が突然きたら、びっくりしちゃうだろうけど。

クリスマスには未来を予知するパワーが宿るらしい

日本のクリスマスは、個人的には、欧米のバレンタインデーのように、カップルの行事というイメージがあります。
もちろん、子どもがいる家庭では、サンタさんがきてくれたり、家族でディナーなんかも食べるとは思いますが、
クリスマスが平日なら、普通に仕事の日ですよね。
でも、ポーランドのようなカトリックの国では、3日間はまるまるお休みです。
日本のお正月のような感じですね。
そんなふうにクリスマスを大切にするポーランドでは、この日は、未来を予知できるパワーが人に宿ると言われていたそうでうs。
そのため、未来予知のための言い伝えがたくさんあります。

例えばポーランド東部では、ポピーシードをこの日に擦ると女性は早く結婚できる!
さらに家に出て最初に聞こえた犬の声の方向から婿さんがやってくる!
そうそう、それから、近所の人の会話に聞き耳を立てて、GOという言葉が聞こえたら、嫁に行ける、
SITという言葉が聞こえたら、すぐには嫁に行けない、なんてのもありました。

他にもたくさん未来予知法があるようですが、私が好んで探したわけではなく、
嫁にいけるかどうかとか婿さんの職業当てるとか、結婚にまつわるものが多いようです。
それから農業に関するものとか。

イヴォナの家のクリスマスイブのディナー

私はポーランドに住んでいた間に2回、お友達の家に招待していただきました。
まずは初めてのクリスマスを過ごしたイヴォナのお家のクリスマスディナー。
さすがカトリックの国なだけあり、最初のディナーはお祈りから始まる。
そのあと、オプワテックと呼ばれるウェハースみたいなものを手に持ち、一人一人に向かい、相手のために願い事を言いながら、相手のもっているオプワテックをちぎって食べる。家族みんなで、それぞれの幸せを言葉に出して願い合うって素敵。
このあとお食事スタート!


ポピーシードの餡をからめたパスタ

おもちじゃないけど、なんか甘いおもちっぽい味。懐かしい感じ。これはクリスマスにしか食べないそう。
ところでこの一家、食べるのが早すぎる。全員で席について、ゆっくり食事というよりも、お母さんはずっと大忙し。
それぞれ食べたら、さっさと食器を片付け、次の食事をもらって来る。食べるのがおそい私は完全に出遅れる。

ピエロギ(ポーランド風ギョウザ)入りのバルシチスープ

 

この赤いスープを見ると、グレープジュース?みたいに見えるけれど、ビーツのスープ。結構おいしいのよ。
私はいつものペースを保てずに、急ぎながら食べていたけれど、それでもみんなに追いつかない。
そのうち皆さん、食器を置きにいって、帰ってこない。私は一人で急ぐ・・・

キノコのスープ

ここにも最初と同じパスタも入っていて、すでにおなかいっぱいに。
イヴォナ弟に、「なんでみんな早く食べるの?」と聞くと、
「ゆっくり食べるとすぐにおなかいっぱいになっちゃって、いっぱい食べれないから」って。
ポーランド人は早食い、大食いなんだそう。
相変わらず皆さん席を立って、いなくなって、しばらくすると次の食事を手に戻ってくる。お母さんもすごい早さで食べてすぐにいなくなる。
また私一人・・・。給食も、いつも最後まで一人だったなあ・・・。

すでにおなかいっぱい!になってしまったけど、次はメイン!

鯉の唐揚げ

生きたまま買ってきたコイをさばいてつくる、クリスマスにしか食べないというお料理、コイの唐揚げ。
このまま醤油かけたら、白いごはんにぴったりなお味。おいしい!!
私はなぜか、ずっとコイを「ゴムのように硬くてまずい魚」だと子供の頃から信じていたので、
「コイ?おいしいの・・・?」と思っていたのだけど、すごーくおいしい!!なぜ私はコイをゴムだと思っていたのだろう。
これも、かなりの大きさだったけど完食。すると、イヴォナ「もっと食べる?」とさらにおかわりしている。

コイを食べ終わると、ようやく全員がちゃんと座って、お次はウォッカタイム。
イヴォナと弟は車なので、飲めない分、お父ちゃんは私に飲めー!と。

デザート

 

イヴォナ母は、5分おきに、「おなかすいてない?紅茶、コーヒー、ワイン?魚?他に食べたいものある?」と聞いてくれる。
食べれません。食べれません。食べれません・・・。
と言いながら、デザートにNOとは言えない。だって、クリスマスはポピーシードのケーキと、ネットで読んだので、やっぱり食べなくちゃ。
「ちょっとだけ」と私のへたくそポー語とジェスチャーで伝えたはずなのに、どどーんと大きな塊のケーキが前に出されてしまう。

ケーキを完食すると、イヴォナ母、すかさず「魚食べる?」
いえ、今ケーキ食べたばっかりですし、ウォッカは飲んでも飲んでも枯れない泉のようですし・・・。

そんな感じで24日の食事は終了。 デザートも入れて5皿だけれど、ものすごい量。これが12皿となったら大変なことです。

クリスマスも招待していただいてるのにも関わらず、お土産でケーキを持っていけと包んでくれそうになる。
家に帰ったって、もう何にも食べられないわ・・・

クリスマス当日(25日)の過ごし方

25、26日は、ひたすらダラダラしながら、食べ続けるのだそう。
日本でいう寝正月って感じかな。

そんなわけで、イヴォナ家も母親以外、みんなダラダラモード。
12時過ぎにイヴォナ実家に着くと、さっそくロスウというチキンスープを出してくれた。
これもポーランド料理というけれど、ヌードルといい、チキンベースといい、薄味のラーメンみたい。
おはしではなくスプーンで食べるので、ヌードルは短く切ってある。

スープでちょっとおなかいっぱいになった私に、イヴォナが「魚食べる?」と昨日の魚の残りを食べだした。
今日の食事に何が出てくるのかまだ分からないので、私はパス。
イヴォナが魚を食べ終わった後で、イヴォナ母が、今日のお料理ポークカツレツ(日本のトンカツみたいなもの)を出してくれた。
よかった、魚食べなくて・・・。

トンカツでおなかいっぱいになっていると、今度はケーキ
このケーキ、ものすごいお酒が入っている。お酒を飲んでいるよう・・・

そして、家族それぞれお昼寝タイム。

お昼寝が終わると今度はもちろん、ウォッカタイム

そのあともイヴォナ母は5分おきに、おなかすいてないか、何かほしいものないかと、ずっと心配してくれる。
せめて「サラダ食べなさい」とどーんとサラダがやってくる。
ポーランドのスタンダードなサラダは、たくさんの小さく切られた野菜の大量なマヨネーズ和え。
(寒い国だから、生野菜はなくて、根菜とかピクルスとかを使うのね)
サラダという爽やかなイメージからは遠いお味。お腹いっぱいの時に軽く食べられるようなものではないのよ。
こんなにいっぱい作ってしまって・・・

そんな感じで6時頃まで、ずっと食べて飲むのが25日の過ごし方。
本当にダラダラするのね、母以外は・・・。帰りにはケーキとサラダのお土産。このケーキは5日間分くらいありました。

世界中を旅してきて、どこの国の友達のママたちも、いつも良くしてくれたけれど、イヴォナ家も、本当によくしてくれました。
26日は私はご遠慮しましたが、26日も、同じような過ごし方なんだそうです。

2年目のクリスマス ガビの家

2年目は、ポーランドで一番仲良くなったガビのお家へ。ガビとガビの旦那さんでドイツ人のウヴェ、ガビの兄弟姉妹と一緒に、
ガビのご実家のご両親のお家へ。
ちなみに、ポーランド人のガビのおじいさんはアウシュビッツで亡くなり、
旦那様のウヴェのおじいさんはナチスのSSの高官だったという
すごいカップルです。
ジャーナリストのウヴェは、恥とされ葬られていたおじいさんの歴史を探っていく過程で、ガビと出会いました。
二人は、タブーとされている先祖の過去を見つめ、「過去の未来のために」と、両国に希望を見出す活動をしています。
ウヴェが食事している後ろには、ガビのお爺様の写真が飾られていて、よく考えたらすごいことだけど、
平和の象徴とも言えるよね。

ガビの家のイブのディナー


バルシチスープ

このバルシチには、耳という意味のウシュカと呼ばれるミニ餃子みたいなものが入っています。
有名なピエロギよりも小さめです。

キノコのスープ

こちらもポーランドの定番スープ。

豆とキャベツを煮込んだもの

ポーランド料理は、キャベツ料理がとても多いです。有名なのはビゴスですが、
ビゴスはソーセージが入っているためか、今回はお豆。

ピエロギ (ポーランド風ギョウザ)

ポーランド料理の中でも、観光客には特に有名なピエロギ。
中身は、お肉だったり、キノコや野菜だったり、中にはデザートとしてフルーツのピエロギもあります。
イブは肉食ではないので、今回はほうれん草。

ここまで、はっきり言えば、それほど目新しくないポーランド料理が続く。
相変わらずみんなよく食べる。ピエロギは、一体いくつ食べるの???と
思うほど次から次へと出てくる。私はとにかく少なめで。

ちなみにせっせと女性陣が働き、男性陣は何もしない!
(私も何もしてないけどさ)
そして、これだけの量のお皿を誰が洗うんだろう・・・と申し訳なくなり、お母さんのことが心配になる。


そして次。
ポーランドのクリスマスのメインはやっぱりこれ。
ここに来て、あんなに食べていたみんなの箸(フォーク)が進まなくなる。
父母ウヴェ以外、ガビたち4兄弟姉妹は一切手をつけない。

「ああ、これ、私好きじゃないから」
「だって、おいしくないんだもの」

実は、ポーランド人の多くが鯉料理を嫌う。

イヴォナのお宅でごちそうになった鯉料理は、すごーくおいしかったし、
イヴォナも鯉が大好きだったので、ずっと「なんで?」と思っていたのですが、

・・・確かに。
あんまり、おいしくないかも。
ちょっと臭いかも。
うーん、おいしくないなあ・・・。

いや、どうやらまずいみたい・・・

イヴォナのお母さんはきっとお料理が上手なだけでなく、鯉が好きだったんだわ。
食材への愛情は料理の秘訣なのかも。
イヴォナのところの鯉の写真と比べると、違いは一目瞭然です。

今回のこの鯉料理、揚げ方も雑だし、焦げてるし、鯉への愛情が全く感じられない。
なんと5キロ分!の鯉をさばいたというのに、実際に食べられている量はこれだけ??
クリスマス前に生きたまま購入し、直前まで風呂の中で飼われていた鯉が、
とても気の毒になる・・・。
まずいと言われながら食される鯉・・・

ごめんね。
この際、もう鯉料理はやめて、サーモンあたりにしとけばいいのに。
なぜ食べもしないのに、嫌いな鯉を、毎年準備だけはするのでしょう。

ひいおばあちゃんの代よりも前から、家族に伝わるレシピで作ったシュトゥルーデル

 

最後のデザートは、調理担当者・ガビが6時間もかけて作った大作!
愛情たっぷり、美味しい!!

オーストリアの代表的なお菓子だけど、
ポーランドが、オーストリアに支配されていた頃に伝わったのかな。
毎年必ず作られて来たのだそう。
こんな風に、家族の歴史が感じられるお料理って、なかなかない。
100年前のクリスマスにも、同じものを、ガビのご先祖様たちが食べていたなんて、
すごく素敵。

ダイニングルームには、
曾祖父の写真や肖像画なども飾られていて、ますます家族の歴史の重みを感じる。
ディナーの後は、プレゼントタイム。
私が持っていった日本のお土産も喜んでくれました!

最後はもちろん、ウォッカタイム。
ひたすら飲み続け、24日はこれで終了。

ガビの家のクリスマス

朝はみんなゆっくり起きてきて11時から朝食。

昨日食べたものはちゃんと消化されたのか、朝からみなさんよく食べること。
朝食は、パンとサラダとハム。
ポーランドはハムの種類が豊富。

そのあともみんなダラダラしながら、テレビ見たり
お茶を飲んだり。

そして午後4時頃、クリスマスディナー。
ガビのお宅では、いつからかずっとターキーだそう。
でもポーランドの伝統的なお料理ではないみたい。

そして、ようやく男の出番。ターキーを切り分けるのだけは、男性の仕事のようです。
さらに前日の残りのピエロギがふるまわれる。

もうおなかいっぱい・・・
という頃、
デザートのケーキ。

ポーランドの家庭は、どこもケーキを3つも4つも作る。
左側の茶色いのは、クルミのケーキ。
周りのクリームみたいのは、生クリームではないと思ったら、
卵15個分の黄身と砂糖とココアを練ったもの。
卵15個も使う、ケーキを家庭で食べたことある!?

そのほかは、タフィー、チーズケーキ、
そしてクッキー。
ここに前日のシュトゥルーデルも加わる。

すべてのケーキが3ヶ月以上も保存可能なんですって。
(でもきっとすぐになくなるでしょう。)

ポーランドのクリスマス まとめ

ポーランドのクリスマスは、食べて飲んでだらだらする、という3日間。
町中のお店も完全に閉まり、この特別なお休みをゆっくり過ごすのです。
どこの家庭にも、それぞれの伝統料理があり、その料理を大切にしています。
まさに家族の時間。
でも大量な料理を作るのは、どこの家もお母さん。
女性が主に働くのは、古い価値観が残っているんだなーと考えてしまいます。

でも、家族のいない外国人の私のようなお客さんも、親切に振る舞ってくれて、
家族みんながお互いの幸せをお祈りして、
寒い冬も、暖かくて幸せになれる時間です。

これだけたくさん食べたのに、さらにお土産もたくさん持たせてくれました。
お土産のケーキ、私は5日間かけて完食いたしました。

2年も続けて、ポーランドのクリスマスが味わえて、ラッキー!
イヴォナ、ガビ、ありがとう!

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