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幻想の舞台から、そっと降りる日〜奇跡のコースが教えてくれた、静かな目覚め〜

今日は、私が長年の心理療法の実践の中で出会い、そして深く人生観を変えられた学びについて、静かに綴ってみたいと思います。

それは、**奇跡のコース**という学びです。


心を癒すことが、すべてだと思っていた

私はずっと、「心を癒すこと」こそが人を自由にすると信じてきました。

トラウマを扱い、感情を整理し、無意識のパターンに光を当てる。
それは本当に大切なプロセスですし、今もそれを否定する気持ちはまったくありません。

けれど、あるとき私は壁にぶつかりました。

いくら癒しても、
いくら理解しても、
どこかに“終わらない何か”が残る。

問題は形を変えて、また現れる。
解決したはずなのに、別の顔をして戻ってくる。

そのときに出会ったのが、奇跡のコースでした。


 

この世界は「幻想」だと言われたとき

奇跡のコースは、とても大胆なことを言います。

私たちが見ているこの世界は幻想である。

最初は、正直、受け入れがたい言葉でした。

怒りも悲しみも、
お金の不安も、
人間関係の葛藤も、

こんなにリアルに感じているのに、
それが幻想だなんて。

けれど、学びを続ける中で、私はあることに気づきました。

私たちは常に、
“ある思考システム”を通して世界を見ているのだということに。


エゴという思考システム

奇跡のコースでは、それを「エゴ」と呼びます。

エゴの特徴は、とてもシンプルです。

  • 分離(あなたと私は違う)

  • 恐怖

  • 罪悪感

  • 問題を解決し続ける構造

例えば、「お金が足りない」という思いが生まれる。
すると私たちは、仕事を探し、資格を取り、努力を重ねます。

一見、前向きです。

けれどその裏には、
「足りない私」
「不十分な私」
「将来が不安な私」

という前提があります。

そして、その前提から動く限り、問題は形を変えて続いていくのです。

私は長年、その問題解決のサポートをしてきました。
でも、奇跡のコースは問いかけます。

「その問題は、本当に実在しているのか?」


私たちは本当に分離しているのか

奇跡のコースでは、私たちの本質は“分離していない存在”だと語られます。

海を思い浮かべてみてください。
大きな海が、神聖なる源だとします。

私たちは、その中の一滴の水。

一滴は、海から離れた瞬間に「私」という感覚を持ちます。
でも実際には、海と分かれて存在することはできません。

それでも私たちは、「私は一人だ」「私は守らなければならない」と信じて生きています。

この“分離しているという思い込み”こそが、幻想なのです。


奇跡とは何か

奇跡と聞くと、
突然お金が入ってくることや、
奇跡的な回復や出来事を想像するかもしれません。

でも奇跡のコースが言う奇跡は、もっと静かなものです。

奇跡とは、
物の見方が変わること。

怒りの中にいるとき、
恐怖の中にいるとき、

その出来事そのものは変わらなくても、
それを見る“目”が変わる。

それが奇跡です。


ドラマのステージから降りる

私はドラマセラピストなので、こんなふうに感じています。

私たちは皆、
エゴが監督した映画の中で、
必死に役を演じています。

被害者の役、
加害者の役、
努力する人の役、
傷ついた人の役。

奇跡のコースは言います。

そのステージから、一歩降りてみませんか?と。

役を降りるということは、
無責任になることではありません。

ただ、
「これは幻想のドラマかもしれない」と気づくこと。

その瞬間、
物語の重さが少し変わります。


エゴを否定しない

とはいえ、私たちはこの身体を持って生きています。
エゴを完全に消すことはできません。

だから私は、エゴを否定しません。

むしろ、丁寧にケアします。

過去の傷や記憶が癒されていないと、
エゴは強く反応します。

だからこそ、心理療法的なアプローチも大切にしながら、
同時に、奇跡のコースの視点を取り入れているのです。


悪夢ではなく、愛の夢を

もしこの世界が夢だとしたら。

恐怖の夢を見続けることもできるし、
愛の夢を見ることもできる。

選択は、毎瞬間にあります。

奇跡のコースは、
特別な人のための教えではありません。

日常の中で、
怒りや不安を感じたその瞬間に、

「私はどの目で見ているだろう?」

と問いかけること。

その静かな選択の積み重ねが、
やがて生き方そのものを変えていきます。

そしてある日、ふと気づくのです。

問題だと思っていたものが、
ただの思考だったのかもしれない、と。

それが、私にとっての奇跡です。

もし今日の文章が、
あなたのどこかに触れたなら。

このテーマについて、
動画でもゆっくりお話ししています。

言葉の間や、声の温度も含めて
感じていただけたら嬉しいです。

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